ジェネリック医薬品/バイオシミラーとは?有効性や安全性は大丈夫なの?

健康

薬・医薬品には製薬会社がゼロから開発して商品化するもののほかに、「ジェネリック医薬品」「バイオシミラー」といったものがあります。

ジェネリック医薬品は聞いたことがある人も多いかもしれませんが、バイオシミラーは知らないという人の方がおおいでしょう。

この記事では、ジェネリック医薬品やバイオシミラーについて詳しく解説します。

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ジェネリック医薬品とは?有効性/安全性の検証について

新薬の特許期間が過ぎると、新薬と同じ有効成分を使った「ジェネリック医薬品」を他の製薬会社が製造・販売できるようになります。(薬の製造・販売に関する独占状態がなくなる)

ジェネリック医薬品は新薬の開発に比べて開発費・開発期間が抑えられるため低価格で提供することができ、価格としては新薬と比較して2~8割程度が相場です。

1社独占ではなく複数の製薬会社が開発に参入することができるため、手がける会社によっては価格が安いだけでなく、味や色・匂いなどを改善して新薬より飲みやすく工夫されたものが作られることもあります。

なおジェネリック医薬品の製造・販売にあたっては、国の試験を受けその品質が元々の新薬と同等であることを証明する必要があります。

具体的には例えば、新たに開発されたジェネリック医薬品と元々の新薬を被験者に飲み比べてもらい、有効成分が体に吸収される速度が新薬と同程度かなどが検証されます。

なおジェネリック医薬品について、安全性に関する試験や有効性に関する試験は基本的に行われません。

これはなぜかというと、基本的にジェネリック医薬品は元々の新薬と同様の成分を持っており、この成分の安全性や有効性については新薬の臨床試験で既に実証されているからです。

なのでジェネリック医薬品についての安全性・有効性については、元々の新薬によって担保されていると考えてください。

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バイオシミラーとは?有効性/安全性の検証について

「バイオ医薬品」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

遺伝子組み換え技術などによって、細胞や細菌などから作り出される医薬品を「バイオ医薬品」と言い、注射薬として広く使われています。(注射薬なので一般的に名前を聞くことはあまりないかと思います)

このバイオ医薬品の特許満了後に販売される、後発の医薬品を「バイオシミラー」と呼びます。

ジェネリック医薬品と同じく、特許満了後に製造・販売が許可される点では同じなので、これも「ジェネリック医薬品」という呼び方で統一すればいいのでは?と思うかもしれませんが、実はジェネリック医薬品とは異なる点があるのです。

というのも、バイオ医薬品は構造が複雑なため、元々の医薬品と完全に同一の成分を持ったものを作ることができません。

ここがジェネリック医薬品と明確に異なる点であり、そのため「ジェネリック医薬品」ではなく「バイオシミラー」と呼ばれ区別されているのです。

なおバイオシミラーは元々の医薬品と成分が全く同一ではないため、有効性や安全性について臨床試験が行われ、一定の基準をクリアすることが求められます。

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ジェネリック医薬品・バイオシミラーについてのまとめ

ここまでの解説で、ジェネリック医薬品やバイオシミラーは、その有効性/安全性について臨床試験で検証済みであることが分かったかと思います。

ジェネリック医薬品やバイオシミラーは割安な価格で提供されるため、医療を受ける本人の経済的負担が軽減されるうえ、保険でまかなわれる医療費の抑制にもつながります。

日本の保険医療制度の維持のためにも、ぜひ積極的にジェネリック医薬品/バイオシミラーを選択しましょう!

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