Googleドライブのファイル共有は便利だけど、セキュリティリスクはないの?
手軽にファイルをアップロード・共有できるGoogleドライブはGoogleアカウントさえあれば誰でも使える(閲覧だけならばGoogleアカウントすら不要)ので、学校のノートのスキャンデータから仕事の書類までいろいろなデータが日々アップロード・共有されています。
あまりにも当たり前のように使われているのでなかなか意識する機会がないですが、Googleドライブ上にファイルをアップロードしたり、共有することによる危険性やセキュリティリスクもきちんと意識しておきましょう。
リスクがあるからクラウドサービスなんて絶対使わない!という方もいますが、きちんと理解していれば過度に恐れることはありません。基本無料で使えるサービスなので、きちんとリスクを把握したうえで便利に使わせてもらうことをおすすめします。
Googleドライブでの共有の危険性1:設定ミスによる情報漏えい
Googleドライブでのファイル共有の危険性として真っ先に挙げられるのが、公開設定ミスによる情報漏えいです。
具体的には、誰にも共有する予定のなかったファイルを誤操作で共有してしまったとか、特定の誰かにファイルを共有するつもりが誤って別人に共有してしまった、あるいは不特定多数に向け公開してしまったなどのケースが考えられます。
まずGoogleドライブの仕様上、単にファイルをアップロードしただけでは自分以外の誰かに共有されることはありません。
また非公開にしておくつもりのファイルを誤操作によって共有してしまうケースもあるかもしれませんが、ボタン1つではい公開!というわけにはいかず、いくつか手順がありますので、非公開にしておくつもりだったファイルを誤操作で簡単に公開状態になるということも稀でしょう。
あり得るとすれば、
・特定の誰かに共有するつもりが、不特定多数への公開となってしまった
というケースです。
特定の誰かに共有するつもりが別人に共有してしまった
特定のユーザーにファイルやフォルダを共有する場合、次のような手順で進めていきます。(PCの場合)
共有したいファイルやフォルダを右クリックし、出てきたメニューの中から「共有」をクリックします。
「ユーザーやグループと共有」ウインドウが開くので、共有したい相手のGoogleアカウント(Gmailのアドレス)を入力します。
ここで、Gmailアドレスを誤りなくきちんと入力できれば良いのですが、メールアドレスの入力を誤ると、意図しない全く別の人にファイルやフォルダが共有されることになります。
これを防ぐためには、
・Gmailアドレスは極力手入力せず、相手からのメール履歴などからアドレスをコピー&ペーストして入力する
・共有すると相手のGmailアドレス宛に通知が届くので、この通知が届いているか確認する(届いていない場合、別のメールアドレスを入力してしまった可能性があるので確認し、誤りがあればすぐ共有を解除する)
などの方法が有効です。
特定の誰かに共有するつもりが、不特定多数への公開となってしまった
誤って不特定多数への公開となってしまうケースとしては、次のような操作が考えられます。
共有したいファイルやフォルダを右クリックし、出てきたメニューの中から「共有」をクリックします。
「ユーザーやグループと共有」ウインドウが開いたところで、共有したい相手のGoogleアカウント(Gmailのアドレス)を入力すれば特定の相手への共有設定が完了しますが、ここで誤って下側ウインドウにある「リンクを知っている全員に変更」のリンクをクリックしてしまうと、不特定多数への公開(共有)がなされてしまいます。
誤ってこのリンクをクリックしてしまった場合には、すぐに元の設定に戻しましょう。
※ただしこの設定になってしまった場合も、あくまで「不特定多数に公開するためのファイルへのリンクを作成した」という状態であるだけなので、直ちに情報が漏洩することはありません。設定後に表示される、共有用リンクをメールやSNSなどで誰かに共有しなければ第三者が辿り着くことは困難なので、この設定になったからといってイコール情報漏洩、というわけではないことに留意しておきましょう
Googleドライブでの共有の危険性2:意図しないファイル消失・改変
Googleドライブでの共有の危険性として次に考えられるのが、自分では意図しないうちにファイル・フォルダが消失または書き換えられているというケースです。
そもそも、Googleドライブでの共有パターンには「閲覧者」と「編集者」の2種類があります。
・編集者:共有されたファイルやフォルダの内容を追加・変更・削除できる
閲覧者として共有する場合であればファイル消失・改変のリスクはありませんが、編集者として共有した場合は、共有先の相手の操作によって、自分の知らないうちにファイルが消えていたり、内容が変更されていたりということがあり得ますので注意しましょう。
Googleドライブは特定のファイルについて誰がどのファイルのどこを編集したとか消したかといったログを取ることができない(簡易的なログはありますが役に立ちません)ので、特に複数人で共有した場合はいつ誰がどこにどういう操作を加えたのが全く分からなくなります。
このリスクへの対応として、編集者として共有するのはどうしても相手方に編集権限が必要である場合に限ったうえで、万一に備えて定期的にバックアップを取っておくことをオススメします。
Googleドライブでの共有の危険性3:Googleに情報を握られてしまう
3つめはGoogleドライブでの共有の危険性というよりは、Googleドライブの利用自体についてのものと言えるかもしれません。
Googleドライブにアップロードしたファイルは基本的には非公開で、自分しかアクセスできない状態であると先に説明しましたが、当然サービスの提供元であるGoogleからはそのファイルにアクセスできると考えるべきです。
もちろん、Googleで働く従業員の誰もがアクセスできるわけはありませんし、企業のコンプライアンスとしてみだりに個人のファイルをのぞき見たりすることは制限されているはずですが、技術的にのぞき見ができるかできないかの話で言えば間違いなくできます。
とはいえ個人的な意見としては、そんなことをいちいち気にしていては便利なサービスの恩恵を受けることはできないので、その点は割り切るか、「企業としてそのようなことはしないはずだ」と信じて使うしかないと思います。
どうしても抵抗がある場合の次善策としては、極力個人情報や機密情報、プライベートな情報はGoogleドライブにアップロードせず、一般公開されても問題ないようなファイルやデータについてのみGoogleドライブを利用するという方法が良いかと思います。
Googleドライブでの共有の危険性まとめ
ここまで、Googleドライブでの共有の危険性を3点ほど解説していきました。まとめると、それぞれの危険性に対応する方法は次の通りとなります。
⇒共有の前後のチェックをしっかり確実に行い、もしミスした場合はすぐに共有状態を解除する
・意図しないファイル消失・改変
⇒安易に「編集者」として共有しない。万一に備えて定期的にバックアップを取る
・Googleに情報を握られてしまう
⇒割り切る。一般公開されても問題ないファイルやデータについてのみGoogleドライブを利用する
新しいものやこれまで使ったことがないサービスを使うことについて抵抗感をもつ人は多いですが、使いこなしてしまえばGoogleドライブはとても重宝するサービスです。
自分が許容できるリスクがどこまでなのかを見極めて、適切に対策をとったうえで使えば、あなたに多くの利益やメリットをもたらしてくれることでしょう。
ちなみに、GoogleドライブをはじめとしたGoogleのサービスを使いこなせるようになると、日常のタスクや仕事の処理効率が劇的に向上します。
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