サルコペニアをふくらはぎで簡単に診断!指輪っかテストとは?

健康

サルコペニアを簡単に診断できるってホント?

「サルコペニア」という言葉を聞いたことがありますか?

加齢や病気、その他の原因によって、体の筋力や運動機能が低下し、筋肉量が減少する状態をいいます。

サルコペニアに陥ると、転倒・骨折や脱水・熱中症などのリスクが高まるほか、ひどい場合は全身の筋肉が衰えることで摂食障害、排せつ障害などを引き起こす場合もあります。

これから紹介する「指輪っかテスト」でサルコペニアのリスクを判断し、高リスクの場合はぜひ予防・改善していくことをおすすめします。

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サルコペニアをふくらはぎで判断する「指輪っかテスト」

医学的な診断方法ではなく、あくまで素人が簡易的にサルコペニアのリスクを判断する方法ですが、今すぐできるもののうちの1つとして「指輪っかテスト」と呼ばれるものがあります。

10秒でできるので今この場でやってみましょう!

①まず、両手の親指と人差し指を合わせて1つの大きな輪を作ります
②この輪で、自分のふくらはぎの最も太い部分を囲みます

このテストの結果、指輪っかよりふくらはぎの方が太く、囲めない場合はセーフ!
サルコペニアに陥っている可能性は低いと判断できます。(とはいえ油断しないように!)

ちょうど囲めるという場合、サルコペニアの可能性は中程度です。
本格的なサルコペニアに陥らないよう、しっかりと予防していきましょう。

もし指輪っかよりふくらはぎのほうが細く、輪っかとふくらはぎの間にすきまができてしまった場合は要注意。
サルコペニアの可能性が高いので、できるだけ早く対策が必要です。

筋肉の減少により既に運動機能や日常生活に支障をきたしている(特定の動きができない、排せつ障害などがある)場合は、病院やかかりつけ医に相談に行くことをおすすめします。

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サルコペニアの予防・治療法

サルコペニアはそれらしい名前がついているものの、病気や疾患ではなく、筋肉の機能や量が低下した状態そのものを指します。

したがって、手術や投薬で比較的すぐに治るというものではなく、適切な運動と栄養摂取によりある程度時間をかけて筋肉の機能や量の回復をはかっていくのが具体的な治療法となります。

予防についても全く同じで、普段からの運動・栄養面での生活習慣の改善がサルコペニアに陥らないポイントです。

軽度のサルコペニアであれば、まずは生活習慣の改善で無理せず少しずつ治していきましょう。

運動療法

・筋肉に負荷をかけて筋肉量を増大させるレジスタンストレーニング(わかりやすい例だと腕立て・スクワット等)
・筋持久力をアップさせる有酸素運動(ウォーキング、ランニング等)

これらの運動を、毎日でなくてもいいのでまずは週に2~3回程度の頻度で始めてみます。
頻度が高くなくても、長期にわたって継続していくことが重要です。最低3ヶ月は続けてみてください。

栄養療法

サルコペニアの予防・治療という観点では、ヘルシーさをやたらと重視するのではなく、筋肉の原料となる良質なたんぱく質・アミノ酸を十分に摂取することを心がけます。

運動量に見合わないカロリーを摂取すると肥満の原因になってしまいますので、カロリーの摂取過多にならない範囲で肉・魚・牛乳・大豆製品などを摂取し筋肉の基礎を作りましょう。

この他、筋肉の土台となる骨を丈夫にするためビタミンDの補給も必要です。

あまり知られていませんが、ビタミンDは日光を浴びることより体内で生成することができるため、屋外での運動や日光浴なども積極的に行いましょう。(生成には不飽和脂肪酸を必要とするため、魚や植物油を適切に摂取していることが前提です)

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サルコペニアの診断方法と予防・治療法のまとめ

ここまで、サルコペニアの可能性を簡単に判断する「指輪っかテスト」と、サルコペニアの予防・治療法についてご紹介しました。

指輪っかテストはあくまで簡易的な指標であり、医療機関ではより厳密な基準が利用されます。具体的には

・ふくらはぎの周囲長の計測(指輪っかとの比較ではなく厳密に周囲長を測る)
・握力の計測
・歩行速度の計測
・問診による判断

などいくつかの判断基準がありますが、医師ではなくいち個人が判断する場合にはそこまでする必要はありません。

なぜなら、重要なのは「サルコペニアかどうかを厳密に判断する」ことではなく、サルコペニアの可能性に気付いたことをきっかけに、生活習慣を改善する(=サルコペニアの予防・治療)ことだからです。

毎日バランスよく栄養を取り適度な運動をして、指輪っかテストでもふくらはぎが囲めなかった!という場合は引き続き今の生活を継続すれば良いでしょう。

しかし、指輪っかテストですきまができた、あるいはちょうど囲めたくらいだけどそういえば最近運動してない・・・という場合は、これを機に生活習慣を改善していきましょう。

これは結果的に、サルコペニアだけでなく生活習慣病や身体機能障害など、様々な疾病を予防することにもつながります。

ぜひ生活を見直して、毎日を健康的に気持ちよく過ごせるようにしていきましょう!

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