
不動産業者から、マンションの4階の部屋を紹介されたんだけどどうしよう・・・
日本では昔から「4」や「9」が不吉な数字と言い伝えられています。
そのため日常のいろいろな場面で4や9を使うことは避けられており、例えば冠婚葬祭やお年玉などでは間違っても「4千円」「9千円」などを包んで渡す人はいないでしょう。
またアパートやマンション、ホテルや病院などの部屋番号でもこれらの数字は避けられており、部屋番号が「301」「302」「303」と順序よく続いたあとに、「304」ではなく「305」が並んでいるなどということはよくあります。
ただ部屋番号から4や9を抜くことはできても、基本的に階数の数字を飛ばすことはできません。
1階、2階、3階と続いて次が5階である、という建物を見たことがあるという人は少なくとも現代日本にはほぼいないでしょう。(あったらいろいろな意味でオカルト案件です)
日本のホテルにしろマンションにしろ xx4 号室は死を意味する4が入っていて不吉だからという理由で xx4号室がなかったりするわけだけど、4xx 号室、つまり4階がまるごと無いってのはさすがに見たことがなく、いちいち xx4 号室を無くさなくてもいいんでないのと思うんだけど
— Quantum Toy (@QuantumToy) November 13, 2017
したがって売買や賃貸としてマンションの4階や9階の部屋を紹介される、ということは当然よくあることだと思いますが、少しでも縁起を気にする方だと、「4のつく4階の部屋に住んでもいいのかな・・・?」という考えが頭をよぎるかもしれません。
この記事では、マンションの4階に住むと不吉なのか、不幸になってしまうのかと気にしている方に向けて、不吉とされている由来や考え方をまとめています。
マンションの4階は不吉ではない【結論】
いきなり結論ですが、マンションの4階の部屋は不吉ではありません。
4階の部屋に住むと不幸になる、ということももちろんありません(基本的には)。
そもそも4という数字が避けられている理由は、発音が「死(し)」と同じだからというものであり、それ以外にさしたる理由がありません。
そんな理由だけでここまで不吉なイメージが広がり、部屋番号からさえ消えてしまうというのもある意味すごいですが、「言霊(ことだま)」という言葉もあるように、昔は現代よりも言葉や発音といったものに重きが置かれていたのでしょう。
実際は、4階に住んでいるからといって生活に影響するようなデメリットはありません。
あなたがこれまで見聞きしてきたなかで、「4階に住んでたからこんな不幸が起きたんだ・・・」と話している人を見たことがありますか?
ないですよね。それが答えです。
むしろ4階は意外と物理的には「ちょうどいい」くらいの高さのため、次のようなメリットがあります。
・エレベーターが混んでいても、階段でなんとか昇り降りできる高さ
・誤って落下してしまっても、高層階よりは生き残る可能性が高い
逆に高層階になるとまた違ったデメリットが出てきます。
同じく不吉とされている「9」がつく9階の部屋は、不吉ではないもののいくつか高層階ならではの注意点やデメリットがありますので、もし9階の部屋を勧められたときのために押さえておきましょう。
マンションの4階が安くなっていればチャンス!?
先に説明したとおり、マンションの4階は不吉というわけではありません。
ある意味それを裏付けているがごとく、マンションの4階だからといって分譲価格や賃貸価格が安いということは基本的にありません。
マンション分譲の価格は基本的に間取りと階数(高層階のほうが高い)で決まり、4階だけ特別に安いというところはあまりないでしょう。
逆にもし狙っているマンションの4階の分譲価格や賃貸価格が少し安めになっているのであれば、購入または賃貸のチャンスかもしれません。
たまたま「4」を嫌う人が立て続けに部屋を内見し、「4」が好みではないからという理由で購入や入居を見送った場合、不動産業者や部屋のオーナーが弱気になって少し価格を下げる、ということは十分考えられます。
大幅な値引きはされないかもしれませんが、他の階より少しでも安ければおトクと言えるので検討しても良いかもしれません。
※もし他の階より大幅に値引きされている場合、事故物件やいわく付き物件、施工不良などが考えられます。あくまで相場の範囲で妥当な値引きならおトクかも、という話なのでご注意ください
マンションの4階に住むデメリット
では、マンションの4階に住むことでデメリットはないのでしょうか。
縁起という意味では特段の不吉さもなく、物理的な階としてもちょうどいいため、正直デメリットはほとんどないように感じますが、2つほど注意すべき点があります。
これらに当てはまる場合は、マンション4階の部屋に住むのは慎重に判断したほうが良いでしょう。
あなた以外の同居人が縁起をかつぐ、気にする場合
パートナーや子ども、親、その他にあなたと同居する人がいるならば、4階であることを気にするかどうかを念のため確認しておきましょう。
もし過度に気にする人がいれば、その人にとって4階の部屋に住むことはストレスになります。
そうなると、その人だけではなく同居する全員にとっても新生活の喜びが激減してしまいますので、住むことを決める前に必ず同居人に確認を取っておき、あまり気にする人がいるならば4階の部屋で暮らすのは再考したほうが良いでしょう。
あなたや同居人が他人の意見に影響されやすい場合
現代では昔に比べると「4」に対するマイナスイメージが薄れてきてはいますが、もしかするとマンションの4階の部屋にあなたが住んだ後、親戚や友人知人に「4階の部屋って縁起が悪いんじゃないの?」と言われることがあるかもしれません。
あなたや同居人が、周囲からそういったことを言われても全く動じない、気にしない性格なら問題ないのですが、縁起が悪い・不吉だと言われると「そうかもしれない・・・」と影響されてしまいそうな性格である場合は、一度再考してみたほうがよいでしょう。
「影響されやすい」というのは裏を返せば柔軟ということなので悪いことではないのですが、「4階は不吉!」という意見に影響されすぎてしまうとやはり気持ちよく暮らせなくなってしまいます。
マンション4階の不吉さについてまとめ
ここまでの内容をまとめると、次のようになります。
・4階は普段暮らすうえでちょうどよい階で、デメリットや注意点も少ない
・他の階より少し値段が下がっていれば狙い目だが、あまりに安すぎると注意
・あなたや同居人が縁起をかつぐ傾向にある、あるいは影響されやすい場合は慎重に検討すべき
そもそも「4」という数字が不吉とされる根拠がほとんどないため、4階に住んだから不幸になる、縁起が悪いということは実質ないと言ってよいでしょう。
とは言え多くの日本人が「4」に対してあまりいいイメージを持っていないため、あなたやあなたの周りの人が気にしてしまう場合は慎重に検討していきましょう。
大事なのは「何階に住むか」ではなく、その部屋に住むことで快適に・幸せに暮らせるかどうかです。
当たり前ですが、階数だけにとらわれず、その部屋に住んだ自分をイメージして幸せに暮らせるかどうかを最大の判断基準にしてみてください。
コメント