近未来のダイエット手法!クロスモーダル・拡張満腹感とは?

健康

ダイエットで挫折続き・・・。何かいい方法はないのかな?

よし、やるぞ!と思っても、なかなか始められない&続けられないのがダイエット。

「ダイエットしよう」「痩せよう」と決意はするけどもいつも挫折続き・・・という人も少なくないでしょう。

それもそのはず、元来人間の意思というのはたいていの人が考えているより弱いものです。辛いこと、気が進まないことなど、実行するのに常に意思の力が必要なものはなかなか続きません。

ダイエットを自然に成功させるには、意思の力ではなく仕組みが必要で、あまりダイエットを頑張っている意識がなく自然にできている、という状態を作ることが最も理想的です。

そんな夢のような方法を実現できるのが、これから紹介する「クロスモーダル技術」「拡張満腹感」

簡単に言うと、人間の五感や心理状態を操作して食感覚、食行動を操作する技術です。どのようなものなのか、具体的に見ていきましょう。

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味覚をコントロールする「クロスモーダル技術」

AR(Augumented Reality:拡張現実)という言葉が世の中に広まって久しいですが、クロスモーダルも、この後紹介する拡張満腹感もこのARを利用したものです。

AR(拡張現実)とは文字が示す通り現実の風景や光景を拡張(上書き)するもので、ヘッドマウントディスプレイと呼ばれる透明なメガネ型のディスプレイを通して、目の前の景色に新たな映像を重ね合わせて見せる技術です。

例えばこんな感じ↓

このAR技術を使うことで、まず人間の視覚をコントロールすることができます。

加えて、嗅覚をコントロールするための嗅覚ディスプレイというものもあり、これは人間の鼻付近でにおいの付いた空気を噴射します。

これらを組み合わせて作られた「メタクッキー」というシステムがあるのですが、これはヘッドマウントディスプレイと嗅覚ディスプレイを組み合わせたもので、目の前のクッキー(プレーンクッキー)を手に取ると①ARによってクッキーの見た目がチョコクッキーやレモンクッキーなどに変わり②クッキーを口に近づけると嗅覚ディスプレイでチョコやレモンのにおいが噴射される、というものです。

食べているのはプレーンクッキーなのに、このように視覚と嗅覚を変化させるだけで、味(味覚)が変化したように感じるわけです。

この現象を「クロスモーダル(感覚相互作用)」とよび、これをコントロールするのがクロスモーダル技術です。

人間の五感はそれぞれどが独立しているようでお互いに影響しあっており、特に味覚と嗅覚などはある程度連動していることが皆さんの経験からも分かると思います。(子どものころ、鼻をつまんで苦手な食べ物を食べた経験ありますよね?)

この技術を使えば、例えばチョコクッキーを食べている満足感を得ながらも、実際に食べているのは低糖質クッキーということも十分に可能になるでしょう。

制限されずに好きな味のものを食べられるなら、苦労しなくても自然に摂取カロリーを減らせそうですね!

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心理効果を応用した「拡張満腹感」

こちらもARを利用したシステムで、具体的には「食物を大きく見せると食物摂取量が減少する」という心理効果を利用しています。

ここまで言えば何となく想像がつくかもしれませんが、拡張満腹感ではヘッドマウントディスプレイを通して、単純に手に持っている食べ物の大きさを拡大するのです。

クッキーを使ったある実験では、手に持ったクッキーの大きさを50%変化(つまり1.5倍の大きさにする)させることで、食べる量を10%程度減らすことに成功したそうです。

AR(拡張現実)によって得られる満腹感なので、拡張満腹感というわけですね。

これは、食べている本人にとっては食事を制限されているという意識がなく自然に食事量制限ができるため、やはりダイエット・減量に有効です。

自然に食べる量を減らせるならば、こちらも苦労せずに摂取カロリーが減らせそうですね!

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クロスモーダル・拡張満腹感まとめ

・ダイエットや減量は意思の力に頼るのではなく、自然にできる仕組みが重要
・視覚や嗅覚を操作することで、五感や心理状態をハックして自然に食事制限ができる

ダイエットや減量は意志の力ではなく仕組みだ!という話から、最近注目されつつあるクロスモーダル・拡張満腹感を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

まだまだ実生活に取り入れられるのは時間がかかるかもしれませんが、治療などで食事制限や減量が必要になる医療現場などでは近い未来、実際に採用されるかもしれません。

もしかしたらクラウドファンディングなどで、どこかの企業が製品化するかも!?

引き続き要注目な技術です。

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